今まで推敲作業の基本的な視点を押さえながら、順を追って修正方法を解説してきました。そしてここまでくると、必ず湧き起るのが「どこまで推敲すればよいのか」という疑問だと思います。これについては色々な考え方があるのは事実です。
「あっさりと終わらせてしまった」、「いつ終えたらよいかわからない」、「ダラダラといつまでも続いてしまって終えるタイミングがわからない」など、いろいろ悩みもあるかと思いますが、自身にフィットした方法を決めて進めることです。ここでは、いくつかの方法・考え方をご紹介しつつ、私の方法を解説します。
作家によって手法はさまざま
「小説の書き方」というのはもともと、絶対的なルールは存在しません。作家の方それぞれが試行錯誤を重ね、自分に合う方法を確立して実践しているのが実状です。
推敲についても、「3回読み直して修正すれば十分」であるとか「納得がいくまで」と、人によってそのしかたは千差万別です。各自がいろいろな方法で試し、自分に適した方法を見出して実践するのが一番理にかなっているのです。
それには、やはり多くの作品を生み出し、多くの推敲作業を経験することです。
作家の性格によって異なる推敲のタイプ
「小説の書き方」にはマニュアルのように決められた手法がなく、推敲にも固定された方法はありません。作家が実践している方法はおおまかに次の4つに分類されるところです。
1.あっさりと推敲を済ませる
初めから丹念に見て、明らかにおかしいところをチェックする方法です。大体3回行って、それ以上はあえて直さないというスタンスも見受けられます。専業作家の方々は連作などを書いていますから、執筆全体の作業に時間をかけずに進める傾向があります。
2.納得がいくまで完璧に仕上げる
自分がこれでよいと思うまで何回でも推敲を行います。問題がなくなるまで、磨き上げていくことになります。割としっかりした性格の方はこの方法で仕上げます。
メリット・デメリットは想像でわかるかと思いますが、完成時には自信を持って世に出せますが、時間に制限をかけずにじっくりと見直すため、作業には多くの時間がかかります。
3.1回1回をじっくりとみる
最初から深読みしていき、目を皿のように神経を張り巡らせて、間違いがあればその都度修正をしていきます。総合的にチェックしていくため、こちらも時間はかかります。
丹念にチェックしていきますので、傾向として3回くらいで終わらせているのが多いかと思います。
4.適度な回数で終わらせる
一定の手法で何回かチェックを進め、適度な回数で完成させていきます。
自身のルールを確立する
様々な手法が取られているなかで、自分ならどのようにしていくのがよいかを考えて決めましょう。推敲作業を続けていくと、自分ならではの方法が確立されてきます。実践を重ねていくうちに、自分にとって最良の方法が必ず見つかりますので、良い方法をぜひ見出してください。慣例や総括的なルールはありませんから、自身のやりやすさや終わらせる考え方によって決まってきます。

私の推敲のしかたは上記の類別からは、「適度な回数で終わらせる」タイプになります。一回、二回、三回の推敲視点を押さえて進めたあとに、最後に総合的なチェックをして完了させます。全部で4回の推敲をして終わりにします。
私の推敲の回数は私の経験からは「3回程度」、「終わるまで何回も」する人に概ね分けられると思っています。しかし、3回程度では直し忘れが出たり、割と1回1回の推敲に時間がかかりますので、上記のように、総合的に全体の見直しを4回目で行い、それ以上はもうしません。
まとめ
推敲のしかたは、作家それぞれが具体的な方法を見出して実践しているのが実状です。大きく分けて、
「できるだけ時間をかけずに集中して推敲を済ませたい方」、「大丈夫と思うまで完璧に仕上げたい方」、「数回繰り返すなかで1回1回を丁寧にチェックしたい方」、「無理のない適度な回数を経て整合性のあるチェックをしたい方」などの方法をご紹介してきました。
このように定められた方法はなく、人によって様々ですので、自分に適した方法を見つけ出して実践するのが一番効果的でしょう。
それには、実際に作業を実践していくなかで、
が重要です。書き上げた作品の推敲を重ねながら、自分の推敲方法を考えて確立してください。方法論を頭で勉強して理解しても、実際に自分で試行錯誤の実践をしないと自分に合う方法は見つけられません。
多くの作品を書き、思考した結果、一番フィットする方法を見出してマイルールとして確立していくのが一番よいというのが結論です。できるだけ、安定した推敲方法を見出し、迷いのない作業を進めていただければと思います。

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